山田容三先生

■コースについてお話ください

森林資源学コースのテーマは、森林と人との共生です。
そういう考え方や知識を身に着けていくのがこのコースです。

森林に関することは幅が広く、遺伝のようなミクロなところから、森林生態といって森林のエコシステムがどう働いているのかを研究したり、山に降った水がどのように川に流れて私たちの飲む水になるか、木をどのように伐り出すりかなど、マクロなものもあります。

社会科学的な話も入っていて、森林資源量がどうなのか、森林をどのように使っていくのか、それが社会にどのような影響をあたえるかなど研究しています。あるいは教育ですね。森林教育を通して森林に親しんでもらい、森林に関心を持ってもらうことです。

このように、自然科学から社会科学まで、ミクロからマクロまで非常に幅の広いものを研究対象にしています。

森林が、持っている機能が全部で9つ程あります。それぞれの機能について、それぞれ専門分野とサイエンスがありますので、全体を教えるとかなり幅広くなります。

森林を良く知って、どのように付き合っていけば私たちが利用できるのか。
森林は使えば無くなります。森林環境が破壊されれば空気も悪くなるし、水も出なくなるし、土砂災害も起きる。その辺も含めて、森林を守りながら資源をしっかり把握して利用していく。
木は、私たちの生活の中になくてはならないものです。
家にも使いますし、紙にも使うし、テーブルにも使う、いろんな意味で生活に役立っているものですから、これは使わざるを得ない。使うことによって森林も生かされますし、私達の現代社会が共生していける。この森林との共生を学んでいくのが、森林資源学コースのテーマになります。